こんにちは
今日は「ストレッチと筋膜リリース」この2つの違いについて解説していきたいと思います。
この2つはイメージが近いため勘違いしやすいですが、意味合いとしては全く違うものになります。今日はその違いとそれらをどのように使いわければいいかを一緒に見ていきましょう。
筋肉は三段構造になっています。 筋肉は細かく分けると筋原繊維という繊維としては一番細い繊維を筋内膜が包んでおり、筋内膜で覆われた筋原繊維の束を筋束と呼びます。 複数の筋束を筋周膜が包んでおり、筋周膜に括られた筋束の集まりを筋外膜が包んで皆さんがご存じ【筋肉】と呼ばれるものを構成しています。つまり、筋肉とは繊維状の細胞を膜で包んで束にしてまとめたものを指します。
ストレッチと筋膜リリースの違いとは
ストレッチと筋膜リリースの違いとは?これはとてもシンプルです。
- ストレッチ=筋肉を引き伸ばす
- リリース=離すという意味ですが、癒着している部分をスムーズに動かせるようにする
ストレッチはイメージがつきやすいと思いますのでリリースについて説明していきます。
筋肉は繊維状の細胞を膜で包んで束にしたものだと先程述べました。
例えば運動不足の方の筋肉がどうなっているかというと、普段あまり身体を動かさないので筋繊維が伸びる環境が減ってしまっています。伸びにくくなる理由は複数ありますが、主な原因は「血流が滞る」ことです。座る姿勢を長時間とっている場合、太腿の裏側には体重がかかるため血管は圧迫されています。その上、同じ姿勢を維持するので筋肉の伸び縮みはあまりありません。
筋肉にはポンプとして血液を送る役割も持っています。複雑に入り組んだ毛細血管の隅々まで血液を送り出すことは心臓のみの圧力では不可能です。心臓から送られた血液を隅々に行き渡らせる手助けをしているのが筋肉です。
筋肉の伸び縮みによって筋肉の厚みが増したり減ったりすることで血液を押し流す役割をしているのです。運動不足が高血圧につながるのは本来心臓のサポートをしている筋肉があまり動かないために心臓への依存度が増し、心臓が拍出する血液の圧力を強めてしまうからというのも要因の1つです。身体もそれぞれが周りの臓器・筋肉などをサポートしています。
伸びなくなる筋繊維に対してそれを包んでいる筋膜はどうでしょうか。膜には血管は通っていません。血流が理由で硬くなることはありません。問題は動きが少なくなることで脂肪や老廃物等が入り込みやすくなり、膜同士が癒着してしまうことです。
膜が癒着してしまうと筋繊維に問題がなくても動きとしては鈍くなります。膜が硬くなってしまっている分、うまく筋繊維が滑走出来なくなり、動きにくさに繋がってしまします。
そこで使用して頂きたいのが「筋膜リリース」です。
筋膜の癒着は脂肪などで膜同士が接着されてしまう事によって起こるので、皮膚の上から圧迫刺激を入れてあげることで膜に横方向の負荷がかかり剥がれやすくなります。最近は振動するストレッチポールもあるので膜の横滑りをより促進しやすいものもあります。
もしその癒着が筋内膜のところで起こっている場合はかなり深いところになるのでしっかり圧力をかけないといけなくなります。それが自重をしっかりかけなさいと言われる理由です。筋肉によっては痛すぎて自重なんてかけられないという場合があります。その場合は「痛気持ちいい」くらいを目安に圧をかけてください。
筋膜リリースのを上手く行うためには
筋膜リリースのやり方を上手く行うポイントは
- ストレッチポールやフォームローラーなどを気になる部位・筋肉に当てます。
- 自重をしっかりかけた上でゆっくり筋肉の流れに沿って動かします。
動作はとてもシンプルで簡単です。筋膜の癒着が起こりやすいのは大筋群です。特に太腿(脚)、背中、お尻、腰はリリースされないと本来の力が発揮しにくく腰痛や肩こりの原因になりますのでしっかりリリースして正常な状態を保ってあげることが大事になってきます。